「むしろ洗脳された方が楽なんです」が本音【すべての教育は「洗脳」であるーー著:堀江貴文】

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 俺はもうすぐ転職限界年齢に到達しようとしている30代の会社員だ。

 自分で言うのもなんだが、学歴・職歴共に中途半端で、誇れるものが何一つない人生を送ってきた。

 とは言っても、一応仕事は真面目にやってきたし、上司からのパワハラを受けたこともあって転職も経験済みだが、結構ちゃんと仕事して高評価や成果給をもらったこともある。

 自慢にもなりゃしないが、一応学校を卒業してからニート歴も0年だ。何かしら職歴や活動歴に、穴があった時期はこれと言ってない。

 真面目にしっかり働いていてその程度かよ、と言う声もあろうが、このまま東京の会社で一生を過ごすのも悪くないと思い始めてきた。

 そんな時に出会ったのが、この本だ。

 さて

 ファンとかアンチのどちらでもなくても、その名を知らない人間はいないだろう。

 堀江貴文、通称ホリエモン。

 実は俺は、この人の本を他にも何冊か読んだことはあるし、あの有名な近畿大学卒業式の伝説のスピーチも、なんどもYouTubeで再生して観たことがある。

 この本も、まあそのうちの一冊ということなのだが

 全く、相変わらず極端なことをいうお方だ、というのが正直な感想だ。

 俺はホリエモンの信者ではなく、アンチでもないのだが、いつも彼が言っていることに、静電気が走る程度の感覚で痺れさせてもらうことはままある。

 本書で掲げているテーマではないが

「保育士は誰でもできる仕事」

「寿司職人の修行期間は無駄」

 と言った(そこそこ)有名な発言に、少なからず反応した人もいるはずだ。

 この本も、そんな言葉のオンパレードで

「あなたはすでに洗脳されている」

「国などなくてもいきられる」

「国民国家という概念に縛られる人間は時代の変化についていけなかったものの末路」

「貯金は無駄。我慢や節約だけの人生」

 一部を切り取っただけでも、まあ挙げればキリがない。

 それはそうと、ホリエモンの自己啓発本に限らず、俺がいつも不思議に思うのは

「人々は何故、今で言うとホリエモンや落合陽一のような、現在進行形で社会的に成功している人間の言う自己啓発書ばかり買うのだろう」

 そりゃ、口ばかりで大した実績も残していないタレントの言うことなど、売れるどころか最初から誰も聞く耳持たないから、と言う声もあるだろうが

 その理屈から言うと

 本を読んだ上で最初にやる行動は

「その実績を残した筆者や人間の言うことを少しでも実行する」

 だろうし、

「自分の生活態度をまず改める」

 ことではないだろうか。

 まあ俺が偉そうに言えるこっちゃないし、自分も若い時は、水野敬也さんの「夢をかなえるゾウ」や、D・カーネギーの「人を動かす」を読み、ただ触発されただけで、結果、今は何者にもなれていやしない。大部分の人間にとっちゃ自己啓発本の意味や効果などそんなものなのだろう。

 そしてこの本も他のホリエモンの本、と言うか、誰とは言わないが最近ネットでそこそこ有名になり始めた奴らの言っていることと大差ない。

 つまり、内容の基本スタンスは変わっていないし、どこかの電子掲示板やSNSで流れてきて聞いたことのある発言や情報ばかりなのに、本の数だけ言いたいことの趣旨が多くあるように見せかけて出版しているだけのように思える。

 別にそう言うホリエモンのスタンスを批判しようって言うんじゃない。一度文章を書いたら本の内容はほとんどコピペ、とは自分でも認めているし、そもそもこの国に出回っている自己啓発書の99%は、↓だと思う。

・【社会的成功者や、特殊な経歴の持ち主が書いたものであること】

・【「世間の人間のほとんどは馬鹿でこの本を読んだあなただけが成功できるチャンスがある」と扇動できる内容であること】

 この二つの原則から外れた自己啓発本を、俺はほとんど知らない。

 つまり

 この本だけでなく、大多数の自己啓発書と言うものを選んで手に取った時点で、俺を含む誰もが洗脳されてるんだろう

 まあ、この本ほど、ブーメラン(自分の発言が自分に跳ね返ってくること)をかましているパターンもないとは思ったがね。タイトルからしてツッコミどころ満載なんだから。

 でも、再度言うが、別にホリエモンやその著書を批判しようってんじゃない。

 そう言う気付きを自分自身に与えてくれるチャンスがあるってのは大事だと思うし、実際にいいことをたくさん書いてある著書も多い。俺自身もホリエモンの言うことだけでなく、他の本達になんども感動させられたクチだ。

 早い話

「なんど同じこと言ってもわからないし行動もしないなら、そんな洗脳されやすくて毎日何も考えもせずに生きている君たちを、俺たち金持ちの養分にさせてくれよ」

 ってことなんだと思う。

 そして、洗脳させられている方も、あーだこーだ言うだけ言うが、本音はこうだろう。

「洗脳させられている方が楽なんです」

 例えば、ホリエモンの弁だけでなくて、一部のブロガーや昨今のYouTube界隈だと、俺みたいにただ東京で毎日働いているような人間も、どうやら洗脳されていて馬鹿扱いらしいし

 実際俺がこの文の最初に言ったように「そんな生活も悪くないかな」なんて思ってすらいる。

 やれやれ、もしかしたら俺自身も、洗脳云々だけでなく、まだまだ行動できていない人間の一人らしい。

 この本にちょっぴり感銘を受けつつも、実際やっていることと言えば、今日も来週もまた同じ組織で働いて金をもらおうっていうスタンスで生きてるんだからね。

 でもそれの何が悪いってんだろう?

 本人が満足して生きていれば、それでいいではないか?

 まあこの社会を生きていれば、見たくなくても嫌なものを見てしまうこともあるし、説教を聞きたい・聞きたくないに関わらず、耳が痛いことを言われることもあるしな。

 おっと、そろそろ仕事が始まる時間だ。

 じゃ、今日も洗脳されてきますぜ。

ーー本記事は、筆者の実際の体験談や考察を元にしたフィクションですーー

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